【内山葉子】おなかのカビが病気の原因だった【書評】

はじめに

メカニズムがきちんと説明されている本や論文は頼りになります。
うつ病の方は、お腹がよわかったりするのではないでしょうか。
また、甘いものがとくに食べたくなったりするのではないでしょうか。
最近、小腸大腸と脳の炎症の関係がうつ病でも重視されています。今回の書評は小腸大腸の最新の治療の研究の紹介です。
日本は高温多湿です。カビが生えやすいのです。カビが体の中に生えたら、大変なイメージがあります。

この本には、おなかのカビのせいで体がだるくて動けないメカニズムが書いてあります。うつで体の抵抗力が弱っていて、体が動かない人には役立つ情報かもしれません。

 

今回も、基礎的な知識をまとめておきたいと思います。
人間の体の中で吸収したり、免疫を主に担当しているのは小腸大腸です。メインをしっかりと抑えて体の健康につなげることに貢献できたら幸いです。

昔は、胃にピロリ菌はいないといわれていた。コレステロールは、取ってはいけないので、卵は一日一個といわれていました。
また、最近だと小腸には、細菌はいないといわれていたし、リーキーガットもないといわれていました。
たんぱく質は完全に消化され、ペプチドの形では吸収されていないといわれていた。これらは、否定されています。
地中海式食事がいいという研究があったが、実は後に否定され論文は撤回されています。
植物油が健康にいいという研究も10年以上たって、研究論文は撤回されました。

研究は進んで行きます。最新の研究が確かかどうかは、メカニズムや仮説がしっかりしているかです。
その点をしっかり確認したいと思っています。メカニズムがしっかりしていないものを取り組むのはリスクが高い気がするし、それでは、人は動かないと思っています。

 

本の画像

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本の表紙

 

アマゾンレビューリンク

 

書籍タイトル
おなかのカビが病気の原因だった


書籍分類
小腸大腸に関しての書籍

 

著者
内山 葉子
医学博士 総合内科医専門医 腎臓内科専門医
関西医科大学卒業

 

著者の立場

著者は開業医であり、どこかの組織にぞくしているわけではない。
そして、面白いのが、2007年開業から、治療効果のあがらない患者に対して問題意識を持っていた。その観点から、研究を調べています。
40近い英語論文と8冊の英語書籍がこの書籍では参考文献として紹介されています。

 

メカニズムの解説(書籍より一部引用)

この本で解説されている脂質のメカニズムを解説する前に、以下のことを説明します。

おなかのカビとは、真菌のこと。(一例として、カンジダ菌)
真菌とは、きのこ類が代表です。世界で一番大きな生物です。広がります。
オニナラタケといいます。説明のリンクはこちら

真菌といってもなじみがないと思います。そこで微生物から説明します。
微生物と呼ばれる小さい生物があります。それらは、細菌、ウィルス、古細菌、真菌と分類されます.
結論として、真菌類はとても強いです。
地球が出来て、46億年といわれています。細菌が誕生したのが、40億年前、真菌は10億年前に誕生しました。つまり、30億年進化してきました。

さらに、この書物では触れられていないのですが、バイオフィルムを作ります。
お風呂のぬるぬるのものです。あのぬるぬるは防御の壁です。ある真菌は、バイオフィルムを、他の細菌や真菌と協力して作ります。そのために、電子的に細菌と真菌は連絡を取っているのではないかといわれています。
そこが脅威です。小さな生物というイメージではないです。
今回は、この真菌カンジダ対策、カビ対策をしたら、小腸大腸、脳や体全体のだるさを減らすことにつながるのではないかということがテーマです。

 

真菌の著者の図

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真菌カンジダの著者の説明

 

バイオフィルムの画像(wikipediaより引用)

壁のイメージです。

 

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真菌とバイオフィルム

 

メカニズムの解説としてとして優れているところ

 

真菌の説明がメカニズムとしてわかりやすいです。
真菌カンジダ対策として、何が有効かはいろいろなブログにのっています。それが有効な理由が書いてあります。たべてはいけないところが書いてあります。
具体的に言えば、真菌カンジダには、細胞壁があります。
その細胞壁は、糖類や食物繊維のベータグルカンで出来ています。その材料になるので、小麦や大麦はよくないです。
また、真菌カンジダは糖類をえさにするので、糖類はよくないです。糖類とは、炭水化物です。

また、真菌カンジダが増えると、小腸が痛む。その小腸が痛んだ状態で、さらに小腸を傷つけるのが、牛乳のたんぱく質のカゼインだから牛乳、チーズはよくないです。

特にうつ病の体のだるさについて説明しているところがメカニズムがわかりやすいです。
真菌カンジダがつくる物質が体のエネルギーを生むところを直接邪魔をするメカニズムが書いてあります。
それは、酒石酸です。これが、体のエネルギーを直接つくっているミトコンドリアの効果を下げる、そのため体がだるくなる。具体的には、酒石酸が、クエン酸サイクルのリンゴ酸と入れ替わってしまい、うまくサイクルが回らない、そのため、エネルギーを取り出すサイクルがまわらない。このサイクルをとめてしまうから、体がだるいと説明されます。

 

画像クエン酸サイクル(著者の図)

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クエン酸サイクルと酒石酸とリンゴ酸の関係図


また、真菌カンジダがアルコールやアルデヒドをつくり、体がそれらの物質からダメージをうけます。アルデヒドはたんぱく質とくっつきます。そして、たんぱく質の性質が変わります、それは体で言うと皮膚のしみの形で現れます。アルデヒドの有害性は、プーファフリーという本が詳しいです。ここに、書評があります。

 

www.hopeforlocalpeopleinjapan.com

 

 

 

メカニズムとして、足りないところ。

バイオフィルムについての説明が足りないです。
では、バイオフィルム対策の観点からの治療はどうするのか。
ここで、著者は詳しくないところにはふれない。
その点がとても信頼できます。
真菌カンジダの特徴の本質は、バイオフィルムだと思ってます。。
バイオフィルを壊すことが大切で、それは、植物が持っている力です。
あえてふれていないところに、信頼性があります。
バイオフィルムに対して植物はバイオフィルムを壊す物質を出していると推測されます。これが植物やハーブが坑真菌作用を発揮する要因と考えられています。
たまねぎの皮には、カビに対する作用があります。

 

たまねぎの画像。(https://asia-tabi.comより引用)

白いところにカビははえても茶色いところには生えにくいです。

 

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たまねぎの画像

著者はこの本の中で、さまざまな効果のあるハーブを勧めています。抗真菌剤はすすめていません。

すすめているハーブは、以下です。

・ニンニク
・梅肉エキス/梅干
・グレープシードオイル
・オレガノ、オレガノオイル
・ココナッツオイル、MCTオイル
・ローズマリー
・クローブ、クローブオイル
・シナモン
・ゴールデンシール
・オリーブの葉
・パウダルコ
・ニーム
・りんご酢
・エキナセア
・ブラックウォールナッツ
・ホロピト
・ワームウッド
・ウウウルシ

 

すぐれたメカニズム解説の書籍だと思いました。
私の感想は、以下です。

 

感想

とてもわかりやすかった。
結論としては、バイオフィルムをとかすための梅干をたべましょうという感想を抱きました。
梅干は、年間一人当たり6個食べられている。年間売り上げが400億円。日本人が1億人いるので、一人当たり400円の支出。梅干100gは、400円。梅干は、1個が15-20gなので、だいたい6個。
その10倍とれば、一年に60個。一ヶ月に五個。週に一個食べたら、健康効果は発揮するのではないか。と思いました。

他に本を読んだ後に、頭に浮かぶことは、遺伝子組み換え食品に、草をからす強力な除草剤が使われていることのメカニズムがわかりやすかった。GMO食品は、除草剤に強い食品、そのため、除草剤をつかってもかれないので、堂々と使うことが出来る。その除草剤が、健康にとても悪い。

次にいいことは、サプリについてだ。サプリの添加剤やコーティング剤は、真菌カンジダのえさになる。確かに、その観点からは安易なサプリの取得は進められない。
日本は高温多湿。その事実において、考えると、海外で有効な治療が日本で通じないことはありえると思う。海外は湿度が低いところも多い。そのため、真菌カンジダや他のカビは圧倒的に生えやすい。
野菜は、その真菌カンジダに戦うための物質をもっている。それをとるために野菜を食べるのは大切と感じた。

人によって、いうことが違う。それは、参考にしている研究の新しさによる。昔は、胃にピロリ菌はいないといわれていた。コレステロールは、取ってはいけないので、卵は一日一個といわれていた。
また、最近だと小腸には、細菌はいないといわれていたし、リーキーガットもないといわれていた。
たんぱく質は完全に消化され、ペプチドの形では吸収されていないといわれていた。これらは、否定されている。

 

自分が日常生活で取り組めること

最終的に、自分が取り組めることは、梅干の摂取だ。圧倒的に、スーパーで買いやすく、効果もある。
梅干はアルカリ食品で、酸性の物質をつくるカンジダの物質をおさえてくれる。大体毎日一個の梅干を食べようと思う。伝統的な西方で作られた梅干は消費期限もなく、管理もらくだ。


目次

はじめに

第1章
「おなかにカビがいる」とはどういうことか

あなたのおなかにカビがいるかチェックしよう
関連本や自閉症の情報に出てきたおなかのカビ
甘いものがおなかのカビのえさになる
日本はおなかのカビがふえやすい
カビは細菌より人間の細胞に近い微生物
つたがはうようにくいこみながら増殖する
自分の出す酵素で強い分解力を発揮
庁は免疫力の7-8割を受け持っている
体のために大活躍している腸内細菌叢
カビの異常繁殖で腸の機能や免疫力が低下

第2章
おなかのカビはなぜ怖い?

腸で炎症を起こし「漏れ出る腸」にしてしまう
カビは多くの有害物質をつくる
低血糖を起こし異常な甘い物好きになる
免疫トラブルを起こし自分の組織を攻撃してしまう
おなかのカビがさまざまな悪循環を引き起こす
病院では異常なしといわれることが多い

第3章
何がおなかのカビをふやすのか

抗生物質の使いすぎが最大の原因
本来は抗生物質が不要な軽い中耳炎にも使われる
抗生物質+甘いもので爆発的にカビが増えることもある
みのまわりをとりまくたくさんのカビに注意
カビが増殖しやすい住環境とは
カビ毒が様々な健康被害をもたらす
遺伝子組み換え食品は食べる抗生物質
ステロイドやピルなどのホルモン薬もカビを増やす


第4章
おなかのカビの退治法

まずはカビ対策を行おう
安易に抗生物質を飲まないことが最初の一歩


抗生物質を使うときは腸をケアしながら飲み切る
カビを増やさない食事・減らす食事の6大ポイント
出来る範囲で住居のカビも退治
坑真菌薬だけでは一時的な効果しかない
坑真菌作用をもつ食品やハーブを活用
定期的に体を高温にする
ダイオフ現象に注意して過激なやりかたはしない

第5章
おなかのカビを退治して健康になった実例報告

個人差を踏まえて参考に。ハーブは自分にあったものを選ぶ。
ひどかった統合失調症と小麦を一袋食べるなどの食異常が改善
自傷行為や多動をともなう自閉症がみごとに落ち着き頑固な便秘もよくなった
数年来のしつこい顔湿疹が発酵食品のとりすぎをやめたらすっきりと治った
お腹がはって便秘と下痢をくりかえす過敏性腸症候群がすっきり解消
手術をすすめられた左右の卵巣のう腫が大改善して手術を回避
10年以上続いたセキやのどの違和感、不安感が2ヶ月で消えた
アトピー性皮膚炎で引きこもりになったが美肌になって明るい自分に戻った
パニック障害とめまいで起き上がれなかったが症状がきえて新たな人生がはじまった


おわりに