【三石巌】医学常識はウソだらけ【書評】

はじめに

 はじめに


メジャーリーガーのダルビッシュという選手がいます。
2021年現在、

年齢が30を超えて、スポーツ選手としてのキャリアの下り坂のところにいます。
その彼が、2020年のシーズンにおいて、キャリア最高の成績を出しました。
なぜ、うまくいったのでしょうか。
その一端に、三石理論という考えがあります。
今回は、その三石理論の話です。

メカニズムがきちんと説明されている本や論文は頼りになります。
うつ病には、たんぱく質やホエイプロテインやビタミンがいいと聞いたことがあるかもしれません。
その考えの大本となっている本の紹介です。有名どころでは、メジャーリーグのダルビッシュ投手が参考にしています。
メカニズム重視で書いてあるので読んでいてわかりやすいです。
20年前の本ですが、人間に関するメカニズムの大部分を抑えていますので今でも
充分に通じます。
文庫で出ているので、買いやすいと思いますが、うつや忙しい人は読む余裕もないし、
読んでも頭に入らないことがあります。
今回も、基礎的な知識をまとめておきたいと思います。
三石理論の話です。
三石氏は、東大の物理学者でした。物理学はメカニズムを説明してくれるので、大変わかりやすいです。そのメカニズム分析を人間にあてはめたのがこの本です。少し説明します。
人間は、DNAやRNAの情報に基づいてたんぱく質を作っています。その種類は10万種類。脂質は2000種類といわれています。その中心となるたんぱく質からアプローチしましょうという話です。

昔は、胃にピロリ菌はいないといわれていました。コレステロールは、取ってはいけないので、卵は一日一個といわれていました。
また、最近だと小腸には、細菌はいないといわれていたし、リーキーガットもないといわれていました。
たんぱく質は完全に消化され、ペプチドの形では吸収されていないといわれていた。これらは、否定されています。
地中海式食事がいいという研究があったが、実は後に否定され論文は撤回されています。
植物油が健康にいいという研究も10年以上たって、研究論文は撤回されました。

研究は進んで行きます。最新の研究が確かかどうかは、メカニズムや仮説がしっかりしているかです。
その点をしっかり確認したいと思っています。メカニズムがしっかりしていないものを取り組むのはリスクが高い気がするし、それでは、人は動かないと思っています。

 

本の画像

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書籍タイトル
医学常識はウソだらけ

書籍分類
たんぱく質メガビタミンの理論的考え方の名著

 

著者
三石巌
元東大教授 物理学者

 

著者の立場

 

60歳から、栄養の研究をはじめた物理学者
医師に白内障を診断され治療方法がなかったため自分で治した経験から研究を行った
プロテイン会社ビタミン会社を経営していました。
それは当時の日本では優良なビタミンやプロテインがなかったからと思われます。
現在でもその会社は続いています。質は悪くないと思いますが、他の会社の方が安いと思われます。

 

メカニズムの解説(書籍より一部引用)


三石理論のメカニズムの中心はたんぱく質やアミノ酸と坑酸化物質です。その肝は、人間が作るたんぱく質の種類の多さです。10万種類を人間はつくっています。とても多い量です。そのため、エラーもおきそうだなということがいえます。そこのエラーに目をつけたのが三石理論と言えます。
方向性は、三つです。1.そもそものエラーの原因であるアミノ酸を新鮮なものにする、2.エラーがおきにくい状態のために、ビタミンをしっかりとる。
3.エラーによってダメージをうけることを減らすために、坑酸化物質をとることです。
それぞれを説明します。
1. そもそものエラーの原因であるアミノ酸を新鮮なものにする
エラーを減らすのが、食品としてのたんぱく質やビタミンです。食品として、たんぱく質をきちんととります。体の中で、たんぱく質は、10万種類、一日180gつくられていますが、100gほどは再生産されています。その再生産されたたんぱく質は、元のたんぱく質から少しずつ変わって、エラーがおきます。そのため、食品から、エラーのない状態のたんぱく質をきちんととりましょうという考えです。
(科学的に言うと、たんぱく質の一部が、変化します。アミノ酸のOHのところが、NHに置き換わるイメージです。)
2.エラーがおきにくい状態のために、ビタミンをしっかりとる。
10万種類のたんぱく質をつくると、人間によって、当然得意なもの、不得意なものがあります。三石理論では、得意なものは、ビタミンがすくなくてもいい、不得意なものは、ビタミンがたくさん必要、このように考えます。そのため、ビタミンを多く取りましょうということです。
3.エラーによってダメージをうけることを減らすために、坑酸化物質をとる
たんぱく質のエラーの最もわかりやすいものが、腫瘍、つまりがんです。そのため、がんに対抗するために、坑酸化物質をとりましょうということです。この掃除物質、坑酸化物質をスカベンジャーと三石氏は名づけています。
以上、とてもわかりやすいメカニズムでした。

 

メカニズムの解説としてとして優れているところ

著書から、よくいわれている俗説に対して、科学メカニズムの観点から反論しているところがメカニズムとして、とくにすぐれていると思いました。

 

1.疫学について
疫学でわかるのは相関関係のみで因果関係はわからないと説明してくれる。それは大変適切。地中海食事がいいという論文は撤回されました。メカニズムがないものは、説得力や信頼性が低いです。

2.脳内でセロトニンをつくり安定するメカニズム。
セロトニンは、トリプトファンというアミノ酸とビタミンB6で作られる。しかし、脳内で作られる必要がある。そのときに、脳内には、アミノ酸を取り入れるのだが、トリプトファン以外のものも脳内に入ると、トリプトファンが脳内に少なくなってしまう。これを防ぐのが、炭水化物。炭水化物を食べると、インシュリンがでる。その結果、トリプトファン以外のアミノ酸が筋肉に取り込まれ、相対的に、脳内にトリプトファンが取り込まれる。このメカニズムの説明はすばらしい。
うつ病の人が甘いものをもとめたり、筋トレしている人が、甘いものを食べる理由はこのメカニズムだ。もう一つ、脳内血管の血流をよくするために、オメガ6がよくない、脳内血栓ができやすいのは、炎症のためであり、その炎症を促進するのが、オメガ6という不飽和脂肪酸である。
脳内に、セロトニンをいきわたらせる仕組みがきちんと書いてあります。
(プロスタグランディンとアラキドン酸とその原料のリノール酸)

3.エネルギー生産のミトコンドリアの説明
ミトコンドリアは、細胞内に平均1000個ある。
物理学者らしく、多い数値をおさえる。そのミトコンドリアの酸化が肝で、コエンザイムq10は、ミトコンドリアで使われる。

4.動物性脂肪はからだにわるいのは、うそ
動物性脂肪はからだにいい。不飽和脂肪酸だからだ。その話は、こちらのプーファフリーで説明している。
動物性脂肪がわるいというのは、つくられたイメージだ。そのイメージは、アメリカで作られた。アメリカでは、動物性脂肪が平均140gでそれを90gにする話だ。カロリーのとりすぎ問題だ。
ところが、日本人では、平均58gなので、二倍ほど食べましょう、これが正しい話だ。アメリカ人が減らしたほうがいいー>日本人も減らしたほうがいい、こうなっただけだ。
バターやラードは体にいいと直接書いている。

5.ミトコンドリアについての報告
細胞内に平均、1000個のミトコンドリアがある。40歳を超えると、ほぼ100パーセントの人にミトコンドリアの変異がみられる。何かがおこっているということだ。後々、ミトコンドリアの膜に、不飽和脂肪酸からうまれたアルデヒドが悪影響を与えていると報告される。そのことについて述べた本は、こちらのプーファの本。このことについて、触れているのがすばらしい。

6.人間ドックについて
がんは20年かけて作られる。つまり、20年の間に、捕らえられるべきである。しかし、1年前の人間ドックでは、見つからないということがある。つまり、20年のうち、19年間のものに対して、見つけられないということである。人間ドックのレベルは低いといえる。

 

メカニズムとして、足りないところ。

 

正直、小腸大腸が健康な人が書いた本だと思われる。小腸大腸カンジダについての記載がない。
小腸大腸が健康でないと、ホエイプロテインが体にうまく吸収されないのでその点が、記載されていない。
小腸大腸について、注目したほうがいいのは、小腸は人間の体でもっとも入れ替わるところなので、注目してもらいたかった。
もっとも、研究がすすんでいなかったのでしかたのないことではある。


全体的に、すぐれたメカニズム解説の書籍だと思いました。
私の感想は、以下です。

 

感想

 

文庫で出ていて、安いし、体についてのメカニズムがわかるという点では、この本よりわかりやすい本はあまりないと思われる。
古くなっても、変わらない点があるのでいい。
その変わらない点とは、人間が10万種類のたんぱく質を作っているという点だ。
その点が変わらないので、メカニズムとしては、いつまでも信頼できる。
理論としては、非常に理解できる。ただし、理論には注意が必要だ。それは、省略された前提条件がある場合だ。現実と一致しないのは、その、無視された、別の言葉で言うと、隠された前提条件がある場合だ。三石理論では、たんぱく質の素材としてのエラーのない、食品、エラーを防ぐためのビタミン、エラーを直すための坑酸化物質、これの摂取だ。
そして、これらは、摂取されてそのダメージがないことになっている。
小腸大腸カンジダの本で述べたように、日本は高温多湿でカビがある。そのため、小腸大腸カンジダ真菌カビ対策をしないといけない。ホエイプロテインは吸収しづらいのだ。そして、サプリの添加物は、小腸大腸カンジダの餌になるところがおおい。この2点が大きなデメリットとなって、マイナスとなっている。この二点を解消すると、劇的に体は変わる可能性がある。

 

自分が日常生活で取り組めること

 


小腸大腸カンジダ対策をして、カンジダ真菌に問題ないサプリ添加物を考えてとれば体は、健康に近づく。これは、間違いないと思われる。
カンジダ対策としては、梅干やティーツリー、新ビオフェルミンがある。サプリ添加物を避けるために、医薬品のチョコラbbやタケダビタミンCをとることが考えられる。

 

目次

まえがき(渡部昇一)

序章
医学は科学にあらず
医者に見棄てられた白内障を分子栄養学で完治

95歳にして50台の筋肉レベル
失明を宣言されたが、分子栄養学で克服
医学常識は科学の非常識
医者病の恐怖
点滴が原因で重度の記憶喪失に
医者いらずで生涯現役


第1章
医学常識はうそだらけ
だから薬は効かず、病気は治らない

この医学常識は命取り
食塩をとりすぎると高血圧になるのうそ
りんごの生産地で高血圧が少ない理由
高血圧には、まず良質のたんぱく質が不可欠
血圧硬化剤は血栓を引き起こす
高血圧は栄養改善で直すのが一番
コレステロールは本来健康の味方である
コレステロールを悪玉、善玉に分けることの危険性
コレステロール降下剤が胆石をつくる
保健医療の点数制の問題点
適正体重の患者に減量を支持する愚かさ
遺伝の要素を忘れては健康は守れない
小太りの方が長生きできる
はたして血糖値を下げれば糖尿病は治るのか
糖尿病の合併症退治こそ真の治療
合併症はスカベンジャーで避けられる
動脈硬化は治らないという医学常識のうそ
動脈硬化は分子栄養学なら治療できる
脳血栓の再発は純粋のアスピリンで防ぐ
通風にはビタミンAが有効
脂肪肝は酒をやめなくても治る
胃潰瘍十二指腸潰瘍はまずピロリ菌を疑え

風邪に特効薬はない
風邪を予防する知恵
発熱に抗生物質、解熱剤を使ってはいけない
インフルエンザには活性酸素対策を
アレルギーや免疫の正しい知識がない医者が大半
三石式花粉症撃退法
動物性たんぱくの不足が不眠症を招く
腰痛肩こりにはたっぷりのビタミン

難病も分子栄養学なら乗り切れる

C型肝炎の特効薬インターフェロンの怖い副作用
グルタチオンの効果に注目
O-157に感染する人しない人
関節炎、骨粗鬆症には、カルシウムよりもまずたんぱく質
リウマチの痛みはスカベンジャーで消える
貧血には鉄分よりたんぱく質
更年期以降の女性のために

第2章
分子栄養学こそ、本当の医学
二十世紀最大の科学的成果がもたらした福音とは

分子生物学・三石理論の卓効
医者もみはなしたケロイドが高タンパクで治った
人体のフィードバック作用の驚異
たんぱく質の摂取は量より質が決定的
九種類の不可欠アミノ酸をどう取るかがかぎ
蛋白源として卵と大豆、どちらが優秀か
古い材料のリサイクルより、新品の材料こそ重要
分子栄養学は個体差の栄養学
なぜ、人間は病気になるのか
なぜ、メガビタミン主義が健康の元なのか

がんの真因も活性酸素にあり
老化や病気の元凶は活性酸素
活性酸素は細胞の電子ドロボーである
活性酸素は人生の伴走者
細胞ががんになるメカニズム
がんの発病には、本来20年もかかる
病気を発症する人、しない人
はたしてがんは遺伝するのか
がん予防に不可欠なスカベンジャー
なぜ、医者は不勉強なのか
末期の肝臓がんがスカベンジャーで完治
三石理論の三種の神器
体を守る軍隊、ナチュラルキラー細胞
ストレスはがん細胞を二重にサポートする
がん常識も間違いだらけ
発がん物質を恐れすぎる必要はない
注意すべきは、やはり活性酸素の暗躍
たばこと肺がんとの間に因果関係はない
喫煙者がかかりにくいアルツハイマー
ベータカロチン信仰の罠
食物繊維を大量にとれば健康にいいというウソ
ビタミンA不足が胃がんなどの上皮性がんを招く
ビタミンAの過剰症は恐れるに足りない


第三章
健康常識もウソだらけ
木を見て森を見ない健康法の蔓延こそ大問題

あなたの健康常識は危険がいっぱい

動物性脂肪は体に悪いのウソ
常識の逆ー肉を食べない人は脳卒中になりやすい
動物性脂肪より植物油の方が問題
からだにいい、からだにやさしいは、疑ったほうがよい
栄養のバランスが大切というウソ
一日30品目をたべましょうのウソ
ビタミンの必要量も、かなりの個体差がある
まず、自分の肉体の弱点を知ること
マーガリンとショートニングは健康の大敵
バターやラードは体に悪いのウソ
卵はコレステロールの元というウソ
生卵には要注意
たんぱく質の補給は昼より夜
無農薬野菜には発がん性の危険あり
有機野菜は寄生虫の温床
玄米職は貧血を促す
砂糖をとれば頭の回転がよくなる
なぜ、砂糖罪悪論が広まったのか
はたして浄水器は健康の味方か
アルカリイオン水ほどおろかな飲み物はない
お酒を百薬の長にする上手な飲み方
スポーツで体が若返るのウソ
総長のジョギングやゴルフが命を奪う
激しい運動も活性酸素を大量に発生させる
有酸素運動は息があらくなったところでやめる
ダンベル体操は時間の無駄
筋肉は、どうすれば強くなるのか
ストレッチが有効な筋肉とは

 

 

第四章
医学で病気は予防できない
分子栄養学による健康自主管理こそ急務

今の医学には病気を予防する力はない
人間ドックが信用できない理由
以上ありが82パーセント、日本は病人国家か
栄養学の導入無しに医学の近代化はない
病気予防の三種の神器
健康管理に関する調査結果の意外性
笑いは膠原病をも治癒できる
猫にはキャットフード、人間にはヒトフード
エイズ発症をおさえる鍵も分子生物学にある
快眠、快食、快便は、ブタの生きがい


あとがき